休職中の対応はタイプによって異なる
こんにちは、心理カウンセラーたかむれです。
休職中の方への対応をしていると、
概ね2つのタイプに分類できるように思えます。
1つ目は、休職し職場のストレスがなくなっても
苦しい状態が続くタイプ。
2つ目は、休職してしばらくすると気分が良くなり、
とても元気になるタイプ。
一見後者のタイプの方が良さそうに思えますが、
そうでもありません。
それぞれ異なったテーマがあり、
解決法があります。
自分のタイプを知り、
解決に向かって適切に取り組めば復職の成功率は高まります。
しかしそのまま放置すると、
行き詰まりを生じる可能性が高くなります。
まず1つ目のタイプ、ずっと調子が上がらないタイプは、自分に厳しいタイプです。
端から見るととても厳しいのですが、本人的には「自分は甘い」と思っています。
そして心の中で会社のことが駆け巡っています。
身体は自宅ですが、心は職場。
職場でうまくいかなかった場面を反芻し、
同僚に置いて行かれる不安に苛まれています。
精神的な負担は勤務時と同じか、
もしかしたらそれ以上かもしれません。
この精神的な重労働を減らすことが大事です。
なぜならば、放置すると調子が上がるどころか、ますます具合が悪くなることすらあります。
口癖は、
「何もしていない」
「何もできない」
です。
具体的なアプローチとしては、
この口癖を変えるところから始めるのがいいでしょう。
日常生活を観察すると、「何もしていない」
ということはあり得ません。
私がカウンセリング中に、
そのようにお伝えすると。
「本当に何もしていないんです」
とおっしゃることが多いです。
でもそれは「○○する」の定義によります。
例えば、
布団から出る。
トイレに行く。
食事をする。
たまには外出する。
こういったことは、「行動」です。
でももしかしたら、
「こんなことは行動とは言えない。何もしてないのと同じだ」
と思うかもしれません。
でもそれは過小評価です。
例えば大けがをしたプロ野球選手が、
リハビリで少しずつ身体を動かしているとき、
本番のプレーと比べて、
「何もしていない」
とは言わないでしょう。
現時点では、「布団から出る」といった行動でさえ、
少しがんばらないとできないこともあるでしょう。
こういった、一見小さな行動は、
リハビリになります。
大きすぎる行動はかえってマイナスです。
こういった意識を持って過ごしていただければと思います。
次は2番目のタイプ。
休職に入ると、わりと元気になるのが早いタイプ。
1番目のタイプとは対照的に、
会社のことはほとんど頭に浮かびません。
外出も結構することが出来、
行動的です。
ところが復職が決まり、
その日が近づいてくると様相は一変します。
急に重苦しくなってくるのです。
不安がつのり、パニックになることすらあります。
2番目のタイプは、
苦痛を切り離すことが得意です。
ですから復職時期がまだ決まっていなかったり、
2~3ヶ月先の段階では、ほとんど会社のことは忘れています。
当然、不安もありません。
これは夏休みの宿題を登校日直前にとりかかり、
苦しむ状態と似ています。
ある意味一番目の真逆。
休職中の早い段階から、
会社について考えた方がいいタイプです。
休職に至るほどのストレスは何だったのか。
復職して職場に戻った時に、
再発を防ぐには、どんな工夫が必要になるか。
行動面は?
人間関係は?
考え方のパターンは?
こういったことを、
早いうちから吟味することが大切です。
別のたとえだと、
キリギリスに対し、アリのように準備することを促す感じですね。
おっくうに感じるとは思いますが大切です。
ただ休職中は余裕がありません。
いつもの自分のクセ、パターンが出やすいです。
そこから独力で抜け出し、解決するのは難しいときもあります。
そんな時はカウンセリング等、 適切な援助を受けることをお勧めします。
専門家の援助があると客観的になれるので、
復職の成功率が上がるからです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。