長年のうつへのアプローチ

こんにちは、心理カウンセラーのたかむれです。

長年うつ状態に陥っていると、
回復の可能性について懐疑的になりがちです。

いろんなアプローチを試した方ほどそうなってしまいます。

でも、ほとんどあきらめの気持ちでありながらも、
何か希望を持てるものはないかと探しておられることと思います。

私が精神科クリニック等の現場で、様々なクライエントさんと接してきた経験では、
「長年のうつはシンプルなうつではない」と感じます。

シンプルなうつの方は、ローテンションのマイナス感情が強いです。

落ち込み
もの悲しさ
あきらめ
無気力

こういった状態は、以外に思われるかもしれませんが回復しやすいタイプです。
いわゆる「休養」が効果を発揮しやすいです。

長年うつ状態が続いておられる方は、ローテンションのマイナス感情に加え

不安
焦り
いらだち
怒り
自責感
罪悪感

といったハイテンションのマイナス感情が強いです。

ローテンションのマイナス感情とハイテンションのマイナス感情が同時にあります。
私は個人的に、こういったタイプのうつを「ハイブリッドうつ」と呼んでいます。

落ち込んで動けないのに、
同時に焦ったり自分を責めてテンションが上がり、絡まり合っている状態です。

とても苦しい状態です。

「落ち込んで動けない自分がフライパンで焼かれているような感じ」
と形容した方もいらっしゃいました。

ハイブリッドうつからの回復は、
絡み合ったマイナス感情をほぐすことが大切です。

そのとっかかりは、ハイテンションのマイナス感情を和らげることです。
このハイテンションのマイナス感情は、２つのタイプの思考が関係しています。

自分を完全否定し、責める思考
「今のままだと大変なことになる」と自分を脅す思考

これらの思考が和らげていくと、テンションが下がってきます。
安心し、ゆったりくつろげるようになります。

シンプルなうつ状態になってきます。
そこからうつの回復は始まるのです。

長年のうつに対するカウンセリングは、
このような流れになることが多いです。

もちろん人によって異なる部分も多いので、
オーダーメイドのきめ細かな対応が必要になります。

とはいえ大まかな道筋だけでもお伝えすることで、
長年のうつからの回復に、希望を持っていただければと思い書いていました。

ご参考になれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。