葛藤~それは可能性の扉
こんにちは、心理カウンセラーのたかむれです。
葛藤って一般的には
「あまりよくないもの」
というイメージがありますよね。
でもカウンセリングの現場では、
必ずしもそうとは言えないケースに遭遇します。
例えば
「私、悩みないんです」
「今日は特に話すことないです」
等とおっしゃる方が
いらっしゃいます。
しかしていねいにお話を聞いていくと、
いいしれぬ空虚感、
空しさに苦しんでおられることが多いです。
そしてカウンセリングの目的は、
「衝動的な症状を減らしたい」
になることが多いです。
程度や内容は個人によってまちまちですが、
食べ過ぎてしまう、
あるいは逆にほとんど食べられない、
ついお金を使いすぎてしまう、
突然相手に攻撃的になってしまう、
等です。
こういったケースは話を聞いていても、
表面的なものにとどまり、
深まりにくい傾向にあります。
症状の状態や取り組みについて
話し合うことを
避けることを避けがちです。
それを私は、無理に苦痛に直面し、
心がダメージを負わないようにするための
やむにやまれぬ本能と理解しています。
そんなとき、無理に直面させても
いい方向には向かいません。
いたちごっこになったり、
カウンセリングが突然中断したりします。
そのためオーソドックスなカウンセリングでは、
長期化しがち。
クライエントさんが症状と向き合い、
取り組むための心の準備ができるまで、
カウンセラーが粘り強く見守っていく必要があるからです。
苦痛に向き合うだけの、
心の強さを育む必要があるのです。
クライエントさんの準備が整ってくると
衝動的な症状について
悩んだり葛藤し始めます。
葛藤はあまりよくないことのように
思えるかもしれません。
でもこれが
回復の契機になるのです。
実際、衝動的な症状が治まり始めることも
少なくありません。
それだけではありません。
今まで常にあった空虚感、空しさが
なくなってくるのです。
代わりに充実感、
生きている実感が出てきます。
空虚感と葛藤を伴う充実感、
両方を体験したクライエントさんに聞いてみると、
後者の方が全然いいとおっしゃる方が多いです。
また本当の意味での穏やかさ、平和も
感じられるようになってきます。
空しさを伴わない、
満ち足りた幸せです。
葛藤は単に苦痛なだけで、
なくせばいいものとは限りません。
自分の心を取り戻し、
可能性に開かれる扉になりうるのです。
葛藤に耐える力が高まると、
心が安定する
ひどい落ち込みがなくなる
自分に対する理解が高まる
感情に振り回されなくなる
他人の顔色を気にせず、自分として行動し始める
自分を大切にする
といった効果もあります。
葛藤は、今までの自分の想像を超える
大きな変化への入口になり得ます。
そのことを知っておくことは、
役に立ちます。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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