回復が順調なうつ、長引くうつの違いは何ですか?

こんにちは、心理カウンセラーのたかむれです。

日々カウンセリングをやっていると、
医師からうつ病と診断された方が多いです。

有料のカウンセリングは、
本当に困っておられるからこそお越しになるからです。

去年まで精神科クリニックで
週2日のカウンセリングを10年間。

休職者向けのグループも
やっていました。

これらの経験を総合すると、
うつ病と診断された後、
回復が順調な方と、
調子の悪さが長引く方。

その違いが、
わかってきました。

それは「気分の高ぶり」
です。

うつ病と聞くと、
ずっと落ち込んでいる症状と思われがちです。

実際は不安、焦り、恐怖等
興奮状態も同時にあります。

うつ病の中で、
この高ぶりの著しいタイプを、
ハイブリット状態と
個人的と呼んでいます。

うつに負けず劣らず、
高ぶりが強いからです。

このタイプは、
回復に時間がかかることが、
多いです。

反対に落ち込み、悲しみ等
テンションが下がる感情の割合が多い
シンプル型のうつは、
順調に回復することが多いです。

ハイブリッド型のうつの方の
回復の転機はこのテンションの高さ、
興奮状態が落ち着いてくること。

落ち込んでいるけれど、
リラックスして楽な状態に入れること。

このモードに入りキープできると、
自然に気分は、
上向きになっていきます。

それも急に高ぶる不自然なものではなく、
心の基盤そのものが底上げされるような、
安定感、着実さがあるもの。

ちょっとしたことで落ちない、
体質の変化が起きてくるんですね。

カウンセラーに求められるのは、
この気分のマネジメント。

ハイブリッド型の場合は、
どうしても高ぶりがち。

それに伴って
ある種行動的になります。

するとうつ病についての理解が浅い
家族、友人等は、
「良くなってきた」と勘違いし、
それを後押ししていまいがち。

でもその後かえって動けなくなる、
コンディションに陥りがち。

カウンセラーの仕事は、
テンションが上がりすぎる行動を控えるよう、
クライエントさんにお伝えすること。

その結果もたらされる、
辛い落ち込みを耐えられるよう、
支援すること。

カウンセリングの初期の段階で、
こういったことをていねいに説明します。

でもクライエントさんは、
納得出来ない思いを持つことが
多いです。

なぜなら日本では
「行動できる=良い」。

そして「行動しない=悪い」
という価値観が一般的だからです。

社会の価値観は、
大多数の意見。

しかし専門性に
基づいているわけではありません。

文化的な
無意識的なもの。

そのため
焦ってしまうのです。

それに惑わされず、
ローテンションを保てるようになることが大切。

ハイブリッド型から
シンプル型のうつに移行させることが、
確実な回復を促す道筋になります。

この過程を独力で乗り切るのは、
長年のうつの場合、非常に困難。

専門性の高い医師やカウンセラーと、
共同作業で進んでいくことをお勧めします。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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