完璧主義と“うつ”の関係

こんにちは、心理カウンセラーのたかむれです。

うつ病の方のカウンセリングをしていると、
完璧主義的な思考パターンをお持ちの方が多いと感じます。

完璧主義はより高いレベルを求めます。
ある種向上心の表れなので、プラスと捉える方もいらっしゃると思います。

しかし実際は、かなりの弊害があります。

それはオールorナッシングになりやすいからです。

完璧ならばOK、
しかしそれ以下ならばダメということです。

これは自分をかなり追い込みます。

想像していただきたいのですが、
いつも隣に、少しでも至らないと感じると厳しく叱責する人がいたとします。

これではプレッシャーがかかりすぎ、集中できません。
いつもテンパっていて混乱し、頭が真っ白になります。

それでもおかまいないしに、叱責され続ける。

完璧主義は、
言わばそういう人が自分の心の中にいるようなものです。

最初はその要求に答えようと、
頑張り続けるかもしれません。

やがて疲れ果ててしまいます。
それでもねぎらいはなく、ただ叱責されるだけ。

やがて感覚が麻痺してきます。
ぼんやりとうつろになり、やる気も失せています。

でも心休まることはありません。
心の中で叱責が続いているからです。

これはまさしく、
うつ状態の人の心の中です。

自分で自分に完璧を求め続け、
頑張り続け、やがて疲れ果ててしまいます。

全く気力がないにも関わらず叱責が続き、
焦りや不安を伴った不安定な状態が続く。

完璧を追求し妥協を許さないと、
うつ状態に陥るリスクが高まります。

理屈では完璧主義の弊害は理解できるかもしれません。
しかし、感情的にそれを許すのが難しいことが多いです。

それは完璧主義を緩めると、
「自分がダメダメになってしまう」という怖れがあるからです。

完璧主義の本当のテーマは、
自己受容です。

不完全なままの自分を受容することができれば、
完璧主義を緩めることができるようになります。

そして完璧主義とは異なるタイプの向上心、
健全な向上心が出てきます。

完璧主義は自己否定→完璧な自分の追求、
健全な向上心は自己受容→より良い自分の追求です。

向上心は自己受容があるのでゆとりがあります。
同時によりよい自分を目指すので、進歩の喜び、充実感も満喫できます。

うつ状態の方のカウンセリングは、
こういった過程を応援していくことが大切です。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。


■無料メールセミナー「対人恐怖を楽にするために知っておきたいこと」(全7回)

対人恐怖の克服は、自己流では難しいことがほとんどです。
そこで対人恐怖を克服するヒントになる内容を動画と解説文で
わかりやすくお伝えするメールセミナーを作りました。
興味のある方はご登録ください

・アマゾンランキング「臨床心理学・精神分析部門」「脳・認知症」2部門で1位獲得!
高牟禮(たかむれ)の本"理由のない不安"を一瞬で消す方法(主婦の友社)
⇒ http://amzn.to/2mxV4DO

・心が楽になる~感情チェック&アドバイス(無料) ⇒ http://www.reservestock.jp/page/fast_answer/7

コメントを残す

このページの先頭へ