対人恐怖をトラウマという観点から考える2 覚えていないトラウマ記憶

こんにちは、心理カウンセラーのたかむれです。

前回の記事では、
自分が覚えている過去のトラウマ記憶への対応について
書いてみました。

これ以外にも、
自分が覚えていないトラウマ記憶。

もしくは覚えているけれど、特に感情も出てこないので
トラウマと関係ないと思っている記憶もあります。

このどちらも
「特にトラウマになるようなことは、
子どものころにはなかった」

と思っておられる可能性が高いです。

もちろん本当にトラウマ的な
ダメージがないことも
可能性としてあります。

しかし対人恐怖があるならば、
何らかのトラウマになっていることが多いです。

こういったケースは、
より慎重に対応していく必要があります。

なぜならばトラウマがあるのに、
記憶にないということは、
その必然性があるから。

それは記憶として思い出すと、
非常に大きな苦痛が甦り、
とても苦しくなってしまう。

さらに心が傷ついてしまうリスクが
あるということ。

それを防ぐため、
思い出さないことを
無意識が選んでいる。

心の安全装置が
働いている状態ですね。

ということは、
闇雲に過去の記憶を甦らすことは、
無意識の意志に反することになります。

かといって、
放置すれば対人恐怖はそのまま。

そんなとき必要なのは、
第一段階として感情に耐えられるように、
心の強度を高めること。

掘り下げの真逆。

心の強度が上がると、
トラウマ記憶が甦ってきても
持ちこたえられる状態になります。

このステップを入れることが大切。

具体的には、
心を強力にグラウンディングさせたり、
感情が暴れないようにホールドする手順を行います。

激しい感情にも対応できるように工夫を重ねた、
独自のアプローチです。

まずはトラウマ記憶に耐えられるよう、
守りを強くする必要があるということですね。

このアプローチは、
過去の記憶を覚えているけれど、
特に感情もなく、
自分では大したことないと思っている時も必要です。

場面は思い出しても、
感情を切り離し出てこないように、
無意識が選んでいる状態ですから。

感情が甦ったときのリスクは
同じようにあります。

グラウンディング、ホールディングといった手順を行うと、
いきなり記憶を甦らせようとするより、
スムースに進むことが多いです。

なぜなら心の強度が上がることで、
無意識による心の安全装置が
必要なくなるから。

自然に解除されるんですね。

すると過去の記憶が、
甦りやすくなります。

実際、大したことないと思っていた記憶の
感情が急に出てくることもあります。

掘り下げようとせず、
安全度を高める。

そして感情的苦痛が出てきたとしたら、
無意識が「大丈夫」と判断したということ。

この記憶にしっかり取り組み、
辛さを解消していくことは、
対人恐怖を軽くしていくことにつながります。

これ以外にも、
より人生早期のダメージのため、
記憶として残っていないけれど
対人恐怖をもたらすトラウマがあります。

こういったトラウマへのアプローチは、
次回の記事で、お伝えします。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。


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